大使着任挨拶

令和2年3月17日
 この度在モルドバ大使に就任しました片山芳宏と申します。私はこれまで欧州,北米及びアフリカの国々に駐在してきましたが,特に,2年間の語学研修を含めて三度勤務をしたルーマニア,そして,いわゆるオレンジ革命の時期から3年半余を過ごしたウクライナでの仕事については様々な記憶と思い出が残っています。

 モルドバ共和国は,そのルーマニアとウクライナに挟まれた地域にある,日本の九州と同じくらいの広さの国です。日本の皆様方にはまだ必ずしも広く知られてはいないかも知れませんが,肥沃で美しい国土に,親切で明るい人たちが住んでいます。

 そのモルドバ共和国に対し,日本政府はこれまで農業分野を始めとして一貫して支援の手を差し伸べ,1991年の独立後まだ若いこの国の経済発展のお手伝いをしてきました。また,医療・教育分野では草の根・人間の安全保障資金協力を多数実施してきています。そして近年では日本企業の皆様方からの関心も高まっており,自動車部品を作る工場では5千名を上回る雇用を生み出してくださっています。これと同時に,紀元前から醸造されてきており世界的にも著名なモルドバ産ワインが日本でも多くの方々から人気を博してきています。

 このような両国の関係をさらに様々な分野で広げて行くべく,お手伝いをさせていただくことが私の仕事です。当大使館は2016年の開館以降間もなく,また,人員も僅かではありますが,全館員が一丸となって尽力して行く所存ですので,どうぞよろしくお願いいたします。