モルドバにおける新型コロナウイルス対策:その8
5月15日,モルドバでは新型コロナウイルスの緊急事態宣言は期限を迎え解除となりました。緊急事態宣言の下での意思決定組織「特別事態委員会」は解散され,「公共衛生特別委員会」が政府の新型コロナウイルス対策の中核組織とりました。同委員会は,これまでの各種規制措置のうち一部を解除したものの,その多くを維持する決定を行いました。概要は以下のとおりです。
1 定期国際航空便等の運行
6月30日まで,定期国際航空便,国際鉄道線,国際バスの運行の停止を維持しつつ,感染状況や他国の国際航空便の運航状況,諸外国でのモルドバ人に対する入国制限の現状などを勘案して段階的に再開する。
2 外国人の入国
外国人の入国については,モルドバ国籍者の家族,滞在許可を持つ者,査証で認められた者,外交団,トランジットの旅行者を除き,外国人の入国を6月30日まで禁止する。
3 主な国内の規制措置
(1)6月30日まで,3人より多い人数で公共の場(公園や道路など)に外出すること,特に,63歳以上の者が必要不可欠な場合を除き公共の場に外出することを禁止。
(2)6月30日まで,運動場,娯楽場の利用を禁止し,スポーツセンター,ジム,プール,劇場,映画館,コンサートホール,美術館,博物館等の営業を禁止する。文化活動・スポーツ競技会の開催を禁止し,50名を超えて屋外・屋内での集会・イベントの開催を禁止。
(3)6月30日まで,全ての教育機関での授業は停止(オンライン授業は継続)。
(4)6月30日まで,ショッピングセンター等の通常営業を停止(センター内の食料品店,薬局の営業は可能)
(5)5月31日まで,キシニョフ市及びバルツィ市の中央市場の営業を停止。
4 感染予防措置を取った上で許可されること
(1)レストラン等のテイクアウト及び配達による営業。
(2)教会の建物外での宗教行事の開催。
(3)通常の医療・病院業務の段階的再開。
(4)理髪店・美容院の営業。